「血圧を下げる飲み物で、即効性のあるものってないのかな?」
「人間ドックで血圧で引っかかりたくないな」
高血圧が気になり出し、日常的な取り組みで血圧を下げる方法をお探しですね。
実は、飲み物などの一般的な食品で血圧を下げるには、効果があると言われているものであっても、最低でも2週間から2ヶ月以上は摂取し続ける必要があります。
健康診断や人間ドックの結果も大切ですが、血圧を下げる飲み物を日常生活の中で意識的に取り入れて、長い目で血圧の上がりにくい体づくりをしていきたいものですね。
この記事では、血圧を下げる効果があると言われている飲み物について、それぞれの血圧を下げる成分や仕組み、どんな飲み物や食べ物に含まれているかについて解説していきます。また、血圧を下げたい人が避けるべき、血圧を上げてしまう飲み物や食べ物についてもご紹介します。
本記事のポイント |
・血圧を下げる効果のある飲み物がわかる ・血圧を下げる効果のある成分がわかる ・血圧を上げてしまう飲み物や食べ物がわかる ・コーヒーは高血圧に影響があるのかがわかる ・血圧を下げたい人が避けるべき食品がわかる |
この記事を読むことで、血圧を下げる飲み物を上手に取り入れて、健康的な日々を手に入れることができます。
1.血圧を下げる効果のある飲み物
日常生活に取り入れることで血圧を下げる効果のある飲み物は、主に以下の5点です。
血圧を下げる効果のある飲み物 |
・緑茶・乳製品・ココア・青汁(ケール)・ノンコールワイン |
特に緑茶は安価で購入しやすく、毎日無理なく続けて飲用することができるため、効果を得やすくおすすめです。
それぞれの飲み物ごとに、血圧を下げると言われている理由を詳しく説明していきましょう。
1-1.緑茶
緑茶には抗酸化作用のあるカテキンのほか、塩分を排出するカリウムやカルシウムなど、健康に効果のある成分がたくさん含まれています。
台湾・国立成功大学の研究によると、「緑茶かウーロン茶を1年以上に渡って毎日120ml飲み続けている人は、高血圧の発症リスクが低い」ということが、疫学調査で証明されています。
参考:The Protective Effect of Habitual Tea Consumption on Hypertension
この研究では、お茶を一日に120ml〜599ml飲む人は、お茶を飲む習慣がない人に比べると、高血圧の発症リスクが46%も低いことが明らかになっています。
また、お茶を一日に600ml以上と大量に飲む人の場合、さらに65%も高血圧を発症しにくいという結果も出ています。
この緑茶の飲用による高血圧の発症を抑える効果は、量とともに飲用の期間も重要で、一年以上の継続的な引用によって、高血圧への有意な効果が得られます。
120mlというと、湯呑みにちょうど一杯ほど。毎日一杯以上の緑茶を一年以上飲み続けることで、血圧を下げる効果が期待できるのです。
なお、緑茶の中でもほうじ茶にだけ含まれているピラジンという成分は、脳をリラックスさせてアルファ波を増やすだけでなく、血管を拡張して血の巡りを良くさせる効果があります。
基本的には一過性の効果ではありますが、どうしても高血圧の結果を出したくない状況の際に、継続的な緑茶の摂取に加え、検査前に温かいほうじ茶を一杯飲むことで、効果が期待できる場合もあるでしょう。
1-2.乳製品
乳製品に含まれるプロバイオティクスを継続的に摂取することで、高血圧を緩和し、健康的な血圧レベルを維持するのに役立ちます。
アメリカ心臓協会のジャーナル『Hypertension』の研究によるもので、「1日あたり109CFU以上のプロバイオティクスを8週間以上摂取することで、降圧効果が認められる」というものです。
参考:Heart Attack and Stroke Symptoms
また、乳製品に含まれるカルシウムは、不足することで血管壁を硬くし、血流を悪くさせることがわかっています。
プロバイオティクスとカルシウムを効率的に摂取することができる、ヨーグルトや牛乳、チーズを意識的に取り入れることで、高血圧の緩和と血流の悪化を防ぐことができるのです。
1-3.ココア
ココアに含まれるカカオポリフェノールは、高い抗酸化作用によって血管内皮細胞のダメージを防ぎます。
カカオポリフェノールは、血管内皮の炎症を軽減させる作用があります。炎症によって狭くなっていた血管が、炎症がなくなり広がることで、血液の流れが改善して血圧が下がるのです。
ココアと同様にカカオポリフェノールを多く含むチョコレートについて、『チョコレート摂取による健康機能に関する実証研究』では、およそ一ヶ月ほどの継続的な摂取で、最高血圧・最低血圧ともに低下したという結果が得られています。
特に高血圧の人は、正常血圧の人より血圧の低下幅が大きく、カカオポリフェノールが効果的に作用することがわかっています。
ココアを飲む際に牛乳を用いることで、プロバイオティクスやカルシウムも同時に摂取することができるため、ココアを飲むことで高血圧の緩和や血流を促すことができるのです。
ただし、調整粉末ココアやすでに飲料の状態になっている缶ココアなどは糖分を多く含むため、血圧を下げる目的でココアを摂取したい場合には、純ココアを用いて砂糖の入れ過ぎに注意して飲むようにしてください。
1-4.青汁(ケール)
ケールの青汁を継続的に摂取することで、最高血圧については2週目から、最低血圧についても4週目から血圧降下の有意な結果が認められています。
青汁は、ビタミン・ミネラル・食物繊維など、現代人に不足しがちな栄養素をしっかり補うことのできるものとして便利な飲み物です。
特にケールの青汁の場合、ポリフェノールやカルシウムのほか、塩分を排出するカリウムやβ-カロテン、ビタミンCなどの栄養が豊富です。
塩分を排出するカリウムを補うために市販の野菜ジュースを飲むのも一定の効果はありますが、残念ながら野菜ジュースは、ビタミンCや食物繊維などのいくつかの栄養素が加工によってかなり消失してしまうことがわかっています。
高血圧をはじめとした生活習慣病の予防をしたいと考えている方は、ケールの青汁を4週間以上継続的に摂取することで、効果を期待することができるでしょう。
1-5.赤ワイン(ノンアルコール)
赤ワインに含まれるポリフェノールは、加齢による血管の内皮機能と運動能力の低下を遅らせ、血圧降下の作用があります。
ただし、赤ワインに含まれるアルコールは血圧を上げる作用があるため、ノンアルコールの赤ワインの方が、血圧降下の作用が大きいことも同時にわかっています。
アメリカ心臓学会で発表されたこの研究によると、毎日300mlほどのノンアルコールの赤ワインを4週間飲み続けることで、被験者の最高血圧が6mmHg、最低血圧が2mmHg低下したと報告されています。
参考:Harvard Health Publishing『Non-alcoholic red wine may lower blood pressure』
ノンアルコールワインは年々需要が増え、それにつれて味わいもかなり本格的なものが増えてきています。
とはいえ、実はノンアルコールワインの定義は「アルコール度数が1%未満のもの」となっているため、少量ながらアルコールが含まれているものもあるのです。
血圧を下げる目的で取り入れる場合は、必ずアルコール度数を確認するようにしてください。
2.血圧を下げる効果のある成分
血圧を下げる効果があると言われている成分はさまざまありますが、実はそれぞれ異なる仕組みや役割で血圧を下げています。
血圧を下げる効果のある成分のそれぞれの仕組みや役割は、主に以下のように分けられます。
成分 | 血圧を下げる仕組みや役割 |
ポリフェノール | 水溶性の抗酸化物質の総称。血管内皮細胞の酸化によるダメージを抑えて血管の詰まりを防ぐ |
カロテノイド | 脂溶性の抗酸化物質の総称。血管内皮細胞の酸化によるダメージを抑えて血管の詰まりを防ぐ |
GABA | 交感神経をしずめ、血管を収縮させる神経伝達物質を抑制する |
EPA | 血小板の凝集を抑制することで、血管の詰まりを防ぎ血流を良くする |
酢酸 | 血管を収縮させる酵素の働きを阻害する |
カリウム | 塩分を排出する |
カルシウム | カルシウム・パラドックスによる血圧上昇を避ける |
それぞれの成分について、仕組みや役割と、その成分を多く含む飲み物や食べ物をご紹介します。
2-1.ポリフェノール
ポリフェノールは健康成分として有名ですが、植物の苦味、渋味、色素の成分となっている化合物の総称です。
強力な抗酸化力を持ち、血管内皮細胞の酸化によるダメージを抑えたり改善したりすることで血管の詰まりを防ぎ、血流が良くなるために血圧を下げることができます。
実はカテキンやイソフラボンなども、このポリフェノールの一種です。
ポリフェノールの種類と、それぞれの成分を多く含む代表的な食品は以下の通りです。
ポリフェノールの種類 | 多く含む食品 |
カテキン | 緑茶、ウーロン茶、紅茶 |
アントシアニン | 赤ワイン、ぶどう、ブルーベリー、茄子、黒豆、シソ |
イソフラボン | 大豆食品(納豆・豆乳・きなこ・豆腐・油揚げ・みそなど) |
ケルセチン | 玉ねぎ、りんご、緑茶、そば、柑橘類 |
セサミン | ごま、ごま油 |
ルチン | そば、アスパラガス、トマト、いちじく、みかん、レモン |
ご覧いただくと分かるように、日常的に口にすることの多い食品の中にも、ポリフェノールはさまざまな形で含まれています。
和食中心の食生活で季節の野菜や果物を意識して摂取することを心がけるだけでも、血圧を下げる効果のある成分は十分に取り入れることができると言えます。
このほかにも、1-3.ココアの項目で紹介したように、ココアやチョコレートに含まれるカカオポリフェノールや、コーヒーに含まれるコーヒーポリフェノールというものも存在します。
コーヒーの飲用による血圧との関係は3.「コーヒーは血圧を上げるのか下げるのか」の真相で詳しく解説しますので、そちらを参考になさってください。
2-2.カロテノイド
カロテノイドは、強力な抗酸化力を持ち活性酸素を除去する力に優れている化合物で、自然界に存在する黄色や赤色の色素の総称です。
血管内皮細胞の酸化によるダメージを抑えたり改善したりすることで血管の詰まりを防ぎ、血流が良くなるために血圧を下げることができます。
ポリフェノールと同様、カロテノイドにもいくつかの種類があります。
カロテノイドの種類と、それぞれの成分を多く含む代表的な食品は以下の通りです。
カロテノイドの種類 | 多く含む食品 |
リコピン | トマト、スイカ、ピンクグレープフルーツ、杏子 |
カプサンチン | 赤ピーマン、パプリカ、唐辛子 |
β-カロテン | にんじん、かぼちゃ、ブロッコリー、柑橘類、スイカ |
アスタキサンチン | 鮭、いくら、カニ、エビ |
β-クリプトキサンチン | みかん、デコポン、ポンカン、パパイヤ |
ゼアキサンチン | パプリカ、ほうれん草、とうもろこし、パパイヤ、マンゴー |
ルテイン | にんじん、ブロッコリー、かぼちゃ、卵黄 |
ご覧いただくと分かるように、カロテノイドはいわゆる「緑黄色野菜」と呼ばれるものに多く含まれています。
色彩の豊かな明るい食事を心がけることで、自然に取り入れることができます。
野菜ジュースやサプリメントなどでも摂取することができますが、継続的な摂取を考えると少し割高になる可能性もあります。
なお、トマトジュースでカロテノイド(リコピン)を摂り入れる場合は、塩分の入っていないものを選ぶようにしてください。
2-3.GABA(ギャバ)
GABAとは、ガンマ-アミノ酸というトマトやカカオなどに多く含まれるアミノ酸の一種で、人間の脳内にも存在するものです。緊張やストレスなどを和らげ、脳の興奮を鎮める働きがあると言われています。
血管を収縮させる作用のある神経伝達物質(ノルアドレナリン)の分泌を抑えるため、血管の収縮を和らげ、血の流れを良くすることで血圧を下げる働きがあります。
GABAを多く含む食品は以下の通りです。
GABAを多く含む食品 | 発芽玄米、漬物、醤油、味噌、キムチ、茄子、かぼちゃ |
ただし、味噌や漬物は血圧を上げる働きをする塩分が多く含まれるため、塩分の取り過ぎに注意しながら摂取するようにしてください。
2-4.EPA(エイコサペンタエン酸)
EPAは青魚に豊富に含まれる必須脂肪酸で、体内では合成することのできない成分です。
血小板の凝集による血栓を作らせない作用があり、血液をサラサラにして血管を健康な状態に保つ効果があります。
EPAを多く含む食品 | いわし、さば、あじ、さんま、まぐろ、かつおなどの青魚 |
青魚を毎日食べるのは難しいかもしれませんが、ツナ缶を利用したり、鰹節で出汁を取ったり、意識してEPAを含む食品を取ることはできます。
最近では出汁の缶飲料も複数出てきているため、原材料を見て塩の多くないものを選んで飲用するのも、手軽に取り入れられて良いでしょう。
2-5.酢酸
酢酸は酢の主成分で、独特の刺激臭と酸味を持ちます。人類最古の調味料と言われ、古くから日本人にも馴染みの深い食材です。
そのまま飲用したり食事に加えたりして摂取します。
活性酸素や血管を収縮させる酵素の働きを阻害することで、血管壁を守って健康的な血流を促します。
酢酸を多く含む食品 | 黒酢、もろみ酢、米酢、りんご酢、バルサミコ酢など |
独特の刺激臭があるため、そのまま飲むことに抵抗がある場合は、薄めたり酢をベースにした飲料にアレンジすると飲みやすくなります。
市販の酢飲料を選ぶ場合は、糖分の過剰摂取に注意してください。
2-6.カリウム
カリウムは、高血圧の原因とされる塩分の排出を促す成分で、さまざまな食品に多く含まれているミネラルです。
もともとは摂取しやすい成分だったのですが、食生活の変化や塩分の摂取量が増加していることから、近年では不足しがちな成分とされています。
塩分を摂りすぎると、体内で塩分濃度を一定に保とうとする働きが生じて、水分が多く蓄えられます。その蓄えられる水分が血液となり、血液が多くなって血流に勢いが増すことで血圧が高くなるのです。
塩分の摂取が気になる方は、カリウムを含む食品を積極的に取り入れることで、塩分濃度を安定させて血圧が高くなるのを防ぐことができます。
カリウムを多く含む食品 | ひじき、海苔、アボカド、バナナ、里芋、純ココア、ケール |
1.血圧を下げる効果のある飲み物で紹介したココアや青汁(ケール)にも、カリウムは非常に多く含まれています。
2-7.カルシウム
カルシウムは骨や歯のもととなり、丈夫な体づくりには欠かせない成分ですが、実は高血圧の予防や緩和に役立ちます。
カルシウムの摂取が不足すると、「カルシウム・パラドックス」と呼ばれる現象により、血液中のカルシウムが増えてしまいます。
高血圧を招く「カルシウム・パラドックス」とは カルシウムを摂取すると、通常はそのほとんどが骨に貯蔵され、残りのおよそ1%だけが、血管などの細胞で使われます。量としてはほんの微量ですが、心臓の筋肉を動かしたり脳の神経細胞の働きをコントロールしたりと、生命にかかわるとても重要な役割をしているのです。 カルシウムが不足すると、身体が危機感をおぼえ、骨からカルシウムを取り出して体内へと補給を始めます。 そしてカルシウム不足が続くと、骨から体内へのカルシウム補給がどんどん増え続けることで、血液中のカルシウム濃度が高くなってしまうのです。 この生命維持のために必要なメカニズムを「カルシウム・パラドックス」と言います。 血液中のカルシウム濃度が高くなると、カルシウムは血管壁に取り込まれて、血管壁を収縮させます。 血管壁が収縮することで血液の流れが悪くなるため、心臓はより強い力で血液を送り出そうとします。その結果、血圧が上昇して高血圧を招くのです。 |
カルシウムそのものに血圧を下げる効果はありませんが、カルシウムが不足することで血圧が高くなるため、血圧を気にしている方はカルシウムが不足しないよう、意識して摂り入れる必要があります。
カルシウムを多く含む食品 | 乳製品:チーズ、ヨーグルト、牛乳魚介類:しらす干し、干しエビ、ししゃも、わかさぎ野菜類:モロヘイヤ、ケール、大根の葉、小松菜、切り干し大根大豆製品:がんもどき、木綿豆腐、高野豆腐、納豆その他:ひじき、ごま |
カルシウムは乳製品に多く含まれていると思われがちですが、和食で使われることの多い食材にも多く含まれています。
カルシウムの摂取で大切なのは、「切らさない」ことです。
買い置きしておける乾物など、賞味期限の長いものをストックしておくなど、上手に活用してください。
3.「コーヒーは血圧を上げるのか下げるのか」の真相
2-1.ポリフェノールの項で、コーヒーには抗酸化力の高いコーヒーポリフェノールが含まれていると説明しました。
では、コーヒーを飲むことで血圧は下がるのでしょうか?
結論から言うと、コーヒーを継続的に摂取することで、血圧を下げる効果を期待することができます。
ただし、一時的にはカフェインの影響で血圧は急激に上がります。
コーヒーを飲むと体内にカフェインが取り込まれ、血中のアドレナリン濃度が上昇することで急劇な血圧上昇が発生します。
しかし、このカフェインの影響による血圧上昇は一時的なものです。
逆にコーヒーを継続的に摂取することで、コーヒーポリフェノールの高い抗酸化力が、血管内皮細胞の酸化によるダメージを抑えたり改善したりすることで血管の詰まりを防ぎ、血流を良くして血圧を下げることができるのです。
血圧が気になり始めた血圧値130/80mmHg程度の方であれば、コーヒーの継続的な摂取で血圧への好影響が期待できますが、血圧値160/100mmHg以上が続いている方の場合は、急激な血圧上昇で具合が悪くなることもあるため、控えた方が安全であると言えます。
なお、カフェインの過剰摂取はめまい、心拍数の増加、興奮、不安、震え、不眠症、下痢、吐き気などの健康被害をもたらします。
このような弊害を避けるため、健康な方でも1日に4杯以下、血圧が気になる方は1日に3杯以下に留めておくことをおすすめします。
参考:厚生労働省『食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A ~カフェインの過剰摂取に注意しましょう~』
4.毎日手軽に血圧ケアができる機能性緑茶がおすすめ
緑茶は安価で購入しやすく、毎日無理なく続けて飲用することができるため、効果を得やすいとお伝えしました。
緑茶には強力な抗酸化力で血管壁のダメージを修復するカテキン、高血圧の原因とされる塩分の排出を促すカリウム、不足することで血圧を高くさせてしまうカルシウムが豊富なうえ、わたし達日本人の体にも、昔から馴染みのある飲み物です。
その緑茶に血管を収縮させる作用のある神経伝達物質(ノルアドレナリン)の分泌を抑えるGABAを加えた緑茶なら、毎日おいしく飲むだけで手軽に血圧ケアができます。
GABAは血圧を下げる効果のある成分ですが、味噌や漬物、醤油などに多く含まれているため、塩分が気になる方にはなかなか摂取しづらいのが残念なところ。
荒畑園のGABAの緑茶なら、手軽さとおいしさ、血圧ケアのさまざまな成分を一度に摂り入れることができます。
5.血圧を下げたい人が避けるべき飲み物や食べ物
血圧を下げる効果のある飲み物を日常的に摂取しても、血圧を上げる飲み物や食べ物を頻繁に口にしていては、なかなか効果の出にくいものです。
血圧を下げたいと考えている方が注意しておきたい、血圧を上げてしまう飲み物や食べ物をご紹介します。
5-1.塩分の入った主食
米以外のパンや、うどんやパスタなどの麺類には、塩分が含まれています。
血圧を気にしている方のほとんどは、塩分の取り過ぎに気をつけていることでしょう。
厚生労働省では、成人1日あたりの食塩摂取量は「高血圧の予防、治療のためには、6g/日未満の食塩摂取量が望ましい」としています。
実際に、味噌や醤油を減塩タイプのものにしたり、調味料ではなく出汁を使うようにしたりと、味付けで塩を減らす工夫をしている方も多いことと思います。
しかし実は、味付けの以前にそもそも食品自体が塩分を多く含んでいるものもあるのです。
中でも注意したいのは、パンや麺など、米以外の主食に含まれる塩分です。
主食 | 塩分量 |
食パン(6枚切り一枚) | 0.8g |
生うどん(120g) | 1.2g |
そうめん(100g) | 3.0g |
生中華麺(120g) | 0.3g |
主食はそれ単体で食べることはあまりなく、味付けをしたり他の具材と一緒に食べることが多いものです。
そのため、米以外の主食を日常的に摂っていると、いつの間にか塩分摂取量が過剰になってしまうことがあります。
特に、汁やつゆと一緒に食べることの多い麺類を食べる際は、その前後の血圧ケアをいつも以上に意識したいものです。
これまでにも何度かお伝えしていますが、伝統的な和食中心の食生活をしているだけでも、血圧を下げる効果のある成分をしっかりと摂取することができるため、主食の見直しをしてみるのもおすすめです。
5-2.アルコール
アルコールは、アルコールの抗凝固作用・抗酸化作用などにより、少量の摂取であれば一時的に血圧を下げる働きがあります。
しかし一方で、長期間に渡っての飲酒は血圧を上昇させてしまいます。
男性で日本酒一合、女性の場合は日本酒0.5合が健康的な飲酒量とされていますが、量だけでなく休肝日を設けるなどして、血圧をケアするようにしてください。
まとめ
今回は、血圧を下げる効果のある飲み物についてご紹介してきました。
降圧剤に頼らずに穏やかに血圧を下げることのできる飲み物は、以下の5点です。
最低でも2週間から2ヶ月程度の継続的な摂取を心がけてください。
血圧を下げる効果のある飲み物 |
・緑茶・乳製品・ココア・青汁(ケール)・ノンコールワイン |
飲み物や食べ物に含まれる血圧を下げる効果のある成分は、以下の通りです。
成分 | 血圧を下げる仕組みや役割 |
ポリフェノール | 水溶性の抗酸化物質の総称。血管内皮細胞の酸化によるダメージを抑えて血管の詰まりを防ぐ |
カロテノイド | 脂溶性の抗酸化物質の総称。血管内皮細胞の酸化によるダメージを抑えて血管の詰まりを防ぐ |
GABA | 交感神経をしずめ、血管を収縮させる神経伝達物質を抑制する |
EPA | 血小板の凝集を抑制することで、血管の詰まりを防ぎ血流を良くする |
酢酸 | 血管を収縮させる酵素の働きを阻害する |
カリウム | 塩分を排出する |
カルシウム | カルシウム・パラドックスによる血圧上昇を避ける |
血圧を下げる飲み物を日常生活の中でおいしく取り入れて、血圧の上がりにくい体づくりをし、健康的な毎日を過ごすことができますように。