お茶の種類

お茶の種類

不発酵茶

荒茶(あらちゃ)

荒茶とは、茶畑でとれた茶葉をそのまま加工したお茶のことです。本茶だけでなく、茎や芽・粉も全て入ったお茶になります。

一般的に荒茶は、相場を通じてお茶問屋さんのもとへ運ばれます。そして、お茶問屋さんで荒茶を茎や芽にふるいをかけたり、仕上げ加工を行います。そうやって完成したお茶が、消費者の皆さまのところに届けられるのです。

荒茶は一般的にはあまり流通していないのですが、茶葉本来の豊かな味わいを隅々まで堪能できるため、ファンの多いお茶でもあります。荒畑園では、茶農家でありかつ、自社で製茶工場を保有しておりますので、このお茶本来の豊かな味わいを持つ荒茶を、直接消費者の皆さんにお届けすることができるのです。

 

煎茶(せんちゃ)

日本茶の消費量のうちおよそ70%を占める煎茶は、緑茶を代表するお茶です。摘んだ茶葉をすぐに蒸して発酵を止め、揉んで仕上げる製法は、江戸中期、永谷宗円が京都の宇治で考案したものです。

 

普通煎茶(ふつうせんちゃ)

深蒸し煎茶より、茶葉の蒸し時間が短い普通煎茶。蒸し時間は30秒ほど。茶葉の香りを重視して作られます。葉は細かい針状でツヤがあり、濃緑色がよいとされています。

 

深蒸し煎茶(ふかむしせんちゃ)

茶葉の蒸し時間が長めで、やや粉っぽい形状。蒸し時間は1~2分ほど。長く蒸す事で苦みが抑えられたまろやかな味わいと鮮緑色が特徴。飲みやすいと人気です。

 

茎茶(くきちゃ)

茎の部分のみを集めたのが茎茶です。仕上げの工程で選別された茎が茎茶になります。すっきりとした香りとさっぱりとした味わいが特徴で全体的にテアニンの含有量が多いお茶です。

 

芽茶(めちゃ)

玉のように丸々とした小さな茶葉が特徴。仕上げの工程で選別された小さくて丸い粒状のお茶です。味は旨みを多く含み、香味が濃く出るのが特徴。低温でじっくり、または高温でさっと淹れると、その風味が生きてきます。

 

粉茶(こなちゃ)

仕上げの工程で選別された粉の部分を集めたお茶です。きりりとした渋みもあり、短時間で濃い緑色の水色が出ます。味わいはあっさりめ。お寿司屋のあがりなどにも使われています。

 

玉露(ぎょくろ)

高級茶の代表として知られる「玉露」。普通煎茶と同じ製法で作られていますが、大きな違いはその栽培方法です。玉露は、よしず棚や簾(すだれ)で茶園に覆いをして、直射日光を遮った薄暗い環境(覆下園)で栽培されます。そうすることで、渋み成分のカテキンが増えるのを抑え、旨味成分のテアニンが減るのを防ぎ、旨味や甘みの強い、おいしいお茶になります。通常、20日以上覆いをかけたものを「玉露」と呼びます。

 

かぶせ茶

玉露と同じく直射日光を遮って栽培されます。玉露と異なる点は2つあります。1つ目は、茶園ではなく、茶樹に直接黒い覆いをする点。2つ目は、覆いの期間が玉露よりも短めという点です。玉露と煎茶の中間のような風味に仕上がります。

 

碾茶(てんちゃ)

お抹茶の原料になる碾茶。良質な碾茶は玉露と同様に、覆いで日光を遮って育てられた、旨味たっぷりの茶葉を蒸して乾燥させ、葉脈を取り除いて作られます。

 

抹茶(まっちゃ)

碾茶を石臼等で挽いて粉末状にし、ふるいにかけたものがお抹茶になります。鮮やかな緑色に甘み・旨味・苦味を兼ね備えたお茶といえます。粒子が細かくダマになりやすいので、点てる前にふるう事をおすすめします。

 

番茶(ばんちゃ)

番茶は、新芽が伸びすぎて硬くなった葉、夏の暑い時期の三番、四番茶、冬前や春先に整枝のために刈られた葉や茎からも作られたりします。一番茶と二番茶の茶期の間に摘んだ「番外の茶」から番茶となったともいわれています。

 

 

再加工茶

ほうじ茶

独特の香ばしい香りがあり、炒ることで渋みや苦みを抑えられて、カフェインやカテキンが少ないのが特徴です。カフェインが少ないため、胃に優しく夜に飲んでも安心のお茶です。

 

玄米茶(げんまいちゃ)

「玄米茶」は、番茶や煎茶に、香ばしく炒った白米を混ぜ合わせたブレンド茶です。さっぱりとした味わいと、白米の香ばしい風味。こんがりとした香りにはリラックス効果も期待されています。

 

釜炒り茶(かまいりちゃ)

生の茶葉を熱い釜の中で炒ることで、酸化酵素の働きを止め、茶葉を揉んで釜の中で乾燥させるお茶です。蒸し製のお茶とは異なる香りや風味があります。

 

玉緑茶(たまりょくちゃ)

茶葉を蒸すかわりに、熟した釜で炒る製法で作られます。釜香(かまか)と呼ばれる香ばしい風味が特徴。

 

発酵茶

プーアール茶

プーアール茶は、微生物によって茶葉を発酵させる、後発酵茶。緑茶に対して黒茶とも言います。

当園のプーアール茶の原料は、静岡県牧之原産のやぶきた茶。日当たりのよい牧之原台地で育ったやぶきた茶を100%使用し、自社のクリーンルームにて、微生物(クロコウジ菌)によって茶葉を発酵させています。

当園のプーアール茶の成分検査をすすめるうちに、嬉しい発見がありました。静岡県牧之原で育つ茶葉は肉厚のため、カテキンや有用成分が豊富です。そのたっぷりのカテキンが醗酵の過程で、ポリフェノールの一種である活性酸素を抑制する働きがあると言われる「没食子酸」や内臓脂肪吸収を抑制する働きがあると言われる「重合ポリフェノール」に変化。輸入プーアール茶をはるかに上回る成分が含まれていることがわかりました。

 

ウーロン茶

中国茶の中で青茶に分類され、茶葉の発酵途中に加熱することで発酵を止めたお茶になります。お茶の水色は黄褐色。

 

包種茶(パオチョンチャー)

中国/台湾などで作られる半発酵茶の一種。ウーロン茶より発酵の程度は軽く、緑茶に近い風味。

 

紅茶(こうちゃ)

摘み取った茶葉を乾燥させて、もみ込んで完全発酵させたお茶。英語ではblack teaとも。日本の茶葉を使用し作られた紅茶は和紅茶と呼ばれ、渋みが少なくまろやかで柔らかい風味。

 

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