ほうじ茶

【ほうじ茶の効能】生活習慣病と便秘に効果!他の飲料との成分比較も

「ほうじ茶にはどんな効能や効果があるのかな」

 

「ほうじ茶が体に良いと言われるのはどうしてかしら」

ほうじ茶には、リラックス効果と血流を良くする効果のある成分が含まれています。

そのため、冬場の日中や寝る前にほうじ茶を飲むことで、冷え症の緩和や安眠が期待できるのです。

それ以外にも、年間を通してほうじ茶を飲むことで、生活習慣病や便秘の予防にも効果が望めたり、妊娠中または妊娠を望んでいる人に必要な成分が豊富です。

この記事では、ほうじ茶の効能をわかりやすく解説し、ほかの飲み物との違いや、飲む際の注意点などを詳しくお伝えしていきます。

本記事のポイント
□ ほうじ茶の効能を理解する
□ ほうじ茶に含まれる成分を知る
□ ほうじ茶を飲む際の注意点を知る
□ ほうじ茶とほかの飲み物との違いを知る
□ ほうじ茶の効能を高める正しい淹れ方を知る

この記事を読むことで、これまで知らなかったほうじ茶の持つうれしい効能を知り、日常生活の中で上手に摂り入れることができるようになります。

目次
  1. 1.ほうじ茶の持つうれしい4つの効能
  2. 2.ほうじ茶の効能を支える3つの成分
  3. 3.ほうじ茶のカフェインはほかの日本茶と比べて少ない
  4. 4.ほうじ茶とほかの嗜好飲料との成分比較
  5. 5.ほうじ茶をおすすめするのはこんな人
  6. 6.ほうじ茶の効能を高める正しい淹れ方
  7. まとめ

1.ほうじ茶の持つうれしい4つの効能

ほうじ茶には独特の香りと味わいがありますが、実はその香りと味わいこそが、ほうじ茶の効能を表すものです。

冒頭でもお伝えしましたが、ほうじ茶の効能には、主に以下の4つがあります。

それぞれどのような効能が望めるのか、具体的に見ていきましょう。

1-1.ほうじ茶の効能①:リラックス

ほうじ茶にお湯を注いだ瞬間にまず期待できるのが、香りを嗅ぐことによるリラックスです。

実はほうじ茶の香りの代表的な成分は、α(アルファ)波を増やすことで知られています。

α波が増えると脳の働きが円滑になり、気持ちがリラックスするのです。

単に「良い香り」であるだけでなく、香りの成分が脳まで達して科学的な作用を起こすため、ほうじ茶にはリラックス効果があると言えます。

1-2.ほうじ茶の効能②:冷え症の緩和

ほうじ茶の香り成分(ピラジン)には、血管を拡張し血流を良くする働きもあります。

温かいお茶を飲むことで物理的に体が温まるだけでなく、血管を拡張する成分が含まれていることで、全身に血液が行き渡るのです。特に、手や足先の冷えが気になる冬場や就寝前に飲むと効果的です。

ほうじ茶を飲むと体がぽかぽかと温かく感じられるのは、こうした科学的な作用があったのです。

ほうじ茶はお茶文化の発達した京都でも日常的によく飲まれていますが、盆地で冬場の厳しい底冷えの厳しい京都では、昔から体を守るため、先人の知恵としてほうじ茶を生活の中で摂り入れています。

1-3.ほうじ茶の効能③:便秘の予防

ほうじ茶はほかの日本茶と比べて、お茶にした時の食物繊維の量が飛び抜けて多いのが特徴です。そのため、便通を良くする働きがあります。

あくまでも食品なので薬のような即効性はありませんが、日常的に採り入れることで、不足しがちな食物繊維を補うことができます。

食物繊維は大腸まで届き、腸内の環境を良くする腸内細菌に利用され、これらの菌を増やすことが明らかになっています。

現代のほとんどの日本人に不足している成分なので、ほうじ茶を日常生活の中で積極的に摂り入れることで、健康的で無理のないお通じを目指すことができるのです。

参考:厚生労働省 e-ヘルスネット「食物繊維の働きと健康」

1-4.ほうじ茶の効能④:生活習慣病の予防

血管を拡張する成分(ピラジン、テアニン)と食物繊維(NDF)が豊富なほうじ茶を、日々の生活の中で継続的に摂り入れることで、生活習慣病の予防に効果があります。

ほうじ茶だけでなく、日本茶全般に多く含まれているカテキンの老化予防効果と合わせて、高血圧や血糖値上昇の抑制、血液中コレステロール濃度の低下など、ほうじ茶には現代人の生活でなかなか避けることのできない習慣病に対し、うれしい効果を期待することができるのです。

2.ほうじ茶の効能を支える3つの成分

ほうじ茶を飲むことで期待できる、うれしい効能を支えるのは以下の3つの成分です。

あまり聞き慣れない名前のものもありますが、この3つの成分が高く含まれていることにより、ほうじ茶にはほうじ茶ならではの効能を期待することができるのです。

どんな成分なのか、それぞれわかりやすく説明していきましょう。

2-1.ほうじ茶の成分①:食物繊維

ほうじ茶は、NDF(中性デタージェント繊維)と呼ばれる食物繊維を豊富に含んでいます。

玉露や抹茶などすべての日本茶の中で、ほうじ茶にもっとも多く含まれる成分です。

日本茶の種類別のNDFの含有量は、以下の通りです。

日本茶の種類 NDF含有量(%)
ほうじ茶 49.02%
番茶 28.70%
抹茶 21.24%
玉露 20.59%
煎茶 20.43%
蒸し製玉緑茶 19.94%
釜入り製玉緑茶 19.00%

参考:化学成分から見た市販緑茶の品質

※番茶・ほうじ茶以外のお茶は、上級と呼ばれる高価格帯のものほどカフェインの含有量も多くなる傾向があるため、平均値を採用している

ほうじ茶は、二番目にNDFを含む番茶と比べても、二倍近くのNDFを含んでいることが分かります。

食物繊維は現代の日本人のほとんどに不足している栄養素で、厚生労働省でも積極的な摂取を推奨しているものです。

食物繊維をしっかり摂取することで、以下のような効果を望むことができます。

・便秘を予防する

・血糖値の上昇を抑制する

・血液中コレステロール濃度を下げる

生活習慣病やお通じに不安を抱えている人は、ほうじ茶を日常的に飲むことで安心することができます。

2-2.ほうじ茶の成分②:ピラジン

ピラジンは、茶葉を高温で焙(ほう)じることにより、茶葉の成分が変化して生まれる成分です。

ほうじ茶は、一般的に、煎茶や番茶などを強火で焙じて製造します。

煎茶や番茶の茶葉の色が緑色なのに対して、ほうじ茶の茶葉は茶色いのは、この焙じる過程によって色が変わることによるものです。

そして焙じることで、ほうじ茶にしかない成分・ピラジンが生まれます。

このピラジンは、脳をリラックスさせてアルファ波を増やすだけでなく、血管を拡張して血の巡りを良くさせるため、緊張した一日の終わりにほうじ茶を飲むことで、良質な睡眠を得ることができるのです。

2-3.ほうじ茶の成分③:テアニン

テアニンは、チャノキという植物から取れる茶葉だけに含まれる、特殊なアミノ酸です。

テアニンは、お茶の味を構成するうまみや甘みの成分である一方、脳に対する保護作用や自律神経系のバランスを整える作用のあることが研究によって分かっています。

テアニンの作用
脳の働きを守る作用 □ リラックス効果□ ストレス解消□ 集中力を高める
自律神経のバランスを整える作用 □ 更年期障害の改善□ PMS(月経前症候群)の緩和

このほかにも、テアニンを長期間摂取することで、脳卒中の発症を遅らせることも明らかになっています。

テアニンはほうじ茶だけではなく茶葉を使った飲み物すべてに含まれる成分ですが、ほうじ茶を日常的に採り入れることは、日々を前向きで健康的に過ごす力になると言えます。

参考:静岡県茶業試験場研究報告「テアニンの投与や摂取が自律神経系および脳機能へ及ぼす作用」

3.ほうじ茶のカフェインはほかの日本茶と比べて少ない

ほうじ茶がほかの日本茶と比べて飲みやすい理由のひとつに、カフェインの含有量が少ないことが挙げられます。

カフェインはお茶の味の要素のひとつで、苦みを感じさせる成分です。

そして覚醒作用があることから、カフェインを多く含むお茶を夕食後や就寝前などに飲むと寝付けなくなってしまうことがあります。

上級緑茶と呼ばれる玉露、スイーツにもよく使われる抹茶、日常的に使われることの多い煎茶と比べて、どれくらいカフェインが少ないのかを見てみましょう。

日本茶の種類 カフェイン含有量(%)
玉露 3.25%
抹茶 3.16%
釜入り製玉緑茶 2.66%
蒸し製玉緑茶 2.60%
煎茶 2.57%
ほうじ茶 1.76%
番茶 1.55%

参考:化学成分から見た市販緑茶の品質

※ほうじ茶・番茶以外のお茶は、上級と呼ばれる高価格帯のものほどカフェインの含有量も多くなる傾向があるため、平均値を採用している

ほうじ茶は玉露や抹茶のおよそ半分、煎茶の7割ほどしかカフェインがありません。そのため時間やタイミングを気にすることなく、いつでも・だれにでも飲みやすく、苦みを抑えた香ばしい味わいを楽しむことができると言えます。

しかし一方で、量が少ないとはいえ、カフェインはゼロではありません。

小さなお子さんや、妊婦または妊娠を希望している人、授乳中の人は、摂取量に注意をする必要があります。

参考までに、厚生労働省が指針にしている世界保健機構(WHO)や各国の保健省では、妊婦や子どもをはじめ、1日あたりのカフェイン摂取量のガイドラインを以下のように定めています。

1日あたりのカフェイン最大摂取量の目安
対象 1日あたり制限量 湯呑み一杯(130ml)の
ほうじ茶で換算
健康な成人 400mg以下 15杯以下
妊婦または妊娠を希望している人、授乳中の人 200mg以下 7.5杯以下
子ども 4〜6歳 45mg以下 1.5杯以下
7〜9歳 62.5mg以下 2杯以下
10〜12歳 85mg以下 3杯以下
13歳以上 2.5mg/kg 体重以下 体重50kgで4.5杯以下

参考:厚生労働省『食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A ~カフェインの過剰摂取に注意しましょう~』

カフェインの摂取を抑えたい方は、上記の目安を参考にして、ほうじ茶のうれしい成分を上手に摂り入れていきましょう。

なお、お茶は粉末状態で取り入れるとカフェインの含有量がもっと高くなるため、特に抹茶を使ったスイーツやラテなどでは、思いのほかカフェインを摂取してしまう場合があります

お茶の基本的な成分はお砂糖や乳製品によって変化するものではないため、スイーツやラテによるカフェインの摂り過ぎに注意してください。

4.ほうじ茶とほかの嗜好飲料との成分比較

Hot coffee and hot tea with beans and tea leaves.

日本茶の中でもっとも食物繊維を多く含み、気になるカフェインの含有量が少ないほうじ茶ですが、ほかの嗜好飲料と比べた場合には、成分的にどのような違いがあるのでしょうか。

文部科学省がまとめた『日本食品標準成分表2020年版_し好飲料類』で挙げられている、日本茶以外の嗜好飲料(ウーロン茶、紅茶、コーヒー、ココア)について、含まれている成分について、ほうじ茶と比較して見ていきましょう。

4-1.カフェイン:覚醒作用

カフェインは適度に摂取すれば鎮痛や疲労回復効果がある一方で、中枢神経系を刺激することから、摂りすぎると健康被害も心配されるものです。

カフェインの含有量の違いをグラフで比較して見てみましょう。

参考:文部科学省『日本食品標準成分表2020年版 し好飲料類』

抽出したほうじ茶の100mlあたりのカフェイン量はわずか20mgほど。同じように抽出した紅茶(30mg)やコーヒー(60mg)と比べると、ほうじ茶のカフェイン量は少ないと言えます。

3.【注意】ほうじ茶にもカフェインは含まれているの章でもお話ししましたが、ほうじ茶は茶葉を用いたほかの日本茶よりもカフェインが少ないだけでなく、ほかの嗜好飲料と比べてもカフェイン含有量が少ないため、時間やタイミングを選ばずにだれにでも飲みやすい飲み物なのです。

また、紅茶やコーヒー、ココアのように、砂糖を入れて飲むことがある飲料では、カフェインと合わせて糖分の摂取量も気にした方が良いでしょう。

4-2.葉酸:増血効果

葉酸は、新しい赤血球を作ったり、妊娠初期の活発な細胞増殖に必要なDNAの合成を助ける働きを持っています。特に妊娠中の方や妊娠を希望する方の積極的な摂取が奨励されている成分です。

葉酸の含有量の違いをグラフで比較して見てみましょう。

参考:文部科学省『日本食品標準成分表2020年版 し好飲料類』

グラフの通り、ほうじ茶には葉酸が豊富に含まれています。

実は葉酸はほうじ茶以外の日本茶にも多く含まれている成分ですが、妊娠・妊活中でカフェインを避けたい方にとっては、カフェインを抑えながら葉酸の摂取ができるほうじ茶は、効率の良い飲み物と言えるでしょう。

参考までに、厚生労働省で推奨している妊娠・妊活中の人の葉酸摂取量は、「通常の食事に加えて400μg」となっています。

妊娠・妊活中の葉酸摂取はサプリメントを活用することが望ましいですが、サプリメントだけに頼り切ることなく、日頃からほうじ茶で葉酸を自然に摂取していると、いつ妊娠を迎えても安心です。

参考:厚生労働省「妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針」

4-3.タンニン:鉄分の吸収を妨げる

タンニンは、抗酸化力が高く、生活習慣病を防ぐ効果がある一方で、鉄分の吸収を阻害する働きがあることで知られています。

タンニンの含有量の違いをグラフで比較して見てみましょう。

参考:文部科学省『日本食品標準成分表2020年版 し好飲料類』

ほうじ茶に含まれるタンニンは、ほかの嗜好飲料と比べると少ないと言えます。

2.ほうじ茶の効能を支える3つの成分の章でお伝えした通り、ほうじ茶には生活習慣病の予防に役立つさまざまな成分が含まれています。

そのため、タンニンを摂取することによるプラスの効果よりも、鉄分の吸収を妨げてしまうというマイナスの作用を考え、女性や貧血気味な方は、他の嗜好飲料よりもほうじ茶を摂取した方が安全だと言えるでしょう。

5.ほうじ茶をおすすめするのはこんな人

うれしい効能がいっぱいのほうじ茶は、特に以下のような方に日常的に飲んでいただくことをおすすめします。

それぞれ、詳しく説明していきましょう。

5-1.妊娠・妊活中でも毎日お茶を楽しみたい人

ほうじ茶は日本茶全体を通してみても、ほかの嗜好飲料と比較してみても、カフェインが少ないうえに葉酸を多く含むお茶です。

カフェインは妊娠初期ほど胎児への悪影響が大きいため、妊娠・妊活中の方はできるだけ避けたい成分です。

一方の葉酸は、妊娠初期の活発な細胞増殖に必要なDNAの合成を助ける働きを持っているため、妊娠に気がついたらできるだけ早い段階から積極的に摂取することが推奨されています。

そのため、日頃から生活の中にほうじ茶を継続的に摂り入れることで、妊娠中の人は安心してお茶の時間を楽しむことができ、妊活中の人はいつ妊娠を迎えても安心できる環境を作ることができるのです。

また、妊娠中は体のホルモンバランスが崩れたり、妊活に焦るあまりストレスを抱えてしまうこともあるでしょう。

ほうじ茶ならではのリラックス効果と冷え性緩和の成分・ピラジンの働きで、塞ぎがちな時期を前向きに過ごすことができます

5-2.生活習慣病を気にしている人

日本茶の中でも食物繊維が豊富なほうじ茶は、さまざまな生活習慣病の予防に役立ちます

食物繊維をしっかり摂取することで、以下のような効果を望むことができます。

・便秘を予防する

・血糖値の上昇を抑制する

・血液中コレステロール濃度を下げる

食物繊維以外にも、ほうじ茶ならではの成分ピラジンは血管を拡張して血の巡りを良くさせるため、血圧を下げる働きを持っています。

高血圧や血糖値、血液中コレステロール濃度など、気にはしていても食事の栄養バランスにまで気を遣うことができないという方こそ、毎日の水分補給をほうじ茶に置き換えるだけで、食物繊維とピラジンを美味しく摂り入れることができるのです。

また、ほうじ茶は安価なうえ、スーパーやコンビニでも手軽に購入することのできるもの。

高額なサプリメントを比較検討して購入したり、和洋中どんな食事の時にでも甘い野菜ジュースとともに食べるといった必要はないのです。

いつでもだれにでも飲みやすいほうじ茶をふだんの生活に摂り入れて、生活習慣病を上手にケアしましょう。

5-3.お子さんと一緒にラテやスイーツを楽しみたい人

ほうじ茶の独特の香ばしい香りは、ミルクやクリームなどの乳製品ともよく合います

日本茶を使ったラテやスイーツというと抹茶の歴史が長いですが、粉末のお茶を使う抹茶スイーツは、どうしてもカフェインの量が多くなってしまいます。

特に、小さなお子さんのいる家庭でおやつを手作りする場合や、お子さんが大人と同じ飲み物を飲みたがる場合でも、ほうじ茶であれば一緒に楽しむことができるのです。

5-4.家族みんなで夕食後のお茶を楽しみたい人

ほうじ茶はカフェインが少ないことから、夕食後や就寝前に飲んでも睡眠を邪魔することがありません

小さなお子さんがいたり、妊娠・妊活中の方がいたりするご家庭でも、家族みんなで食後のお茶として飲むことができます

3.ほうじ茶のカフェインはほかの日本茶と比べて少ないの章で掲げた「1日あたりのカフェイン最大摂取量の目安」を参考に、一家団らんのひとときを楽しんでください。

5-5.お茶を作り置きしたい人

実は、ほうじ茶は時間が経っても味の変化がほとんどないお茶です。これは4-3.タンニン:鉄分の吸収を妨げるの項でお伝えしたように、タンニンの量が少ないことによるものです。

タンニンを多く含むお茶は、時間が経つと酸化が進み、香りや味が落ちてしまいます。

しかし、ほうじ茶はタンニンが少ないことで酸化が非常に緩やかなため、作り置きしておいても風味がほとんど損なわれないのです。

朝淹れたお茶を一日かけて飲みたい方や、水筒に入れて持ち歩きたい方にとって、ほうじ茶はピッタリのお茶と言えます。

6.ほうじ茶の効能を高める正しい淹れ方

ほうじ茶のうれしい効能を余すことなく採り入れるには、「高温で一気に」が淹れ方のコツです。

玉露や煎茶のように、湯冷ましをする必要がありません。

なぜならほうじ茶はタンニンが少ないため、高温で淹れても苦くなったり渋くなったりしないからです。

ほうじ茶のうれしい成分をしっかりと採るための、正しい淹れ方をご紹介します。

6-1.急須と湯呑みを温める

ほうじ茶を淹れる急須と湯呑みに、沸かしたお湯を淹れて温めます。

急須と湯呑みを温めたお湯は捨てますが、冷たい急須にお湯を注ぐとお湯の温度が急激に下がってしまうため、高温で一気に淹れるには急須と湯呑みを温めておくことをおすすめします。

6-2.急須に茶葉を入れる

温めた急須に茶葉を入れます。

急須の大きさにもよりますが、おおよそ急須一杯(3人分程度)で、茶さじ4杯〜5杯(8g〜10g)ほどを投入してください。

6-3.急須に熱湯を注ぐ

苦味や渋みの出る心配がないので、高い温度で一気に浸出させます。

湯冷ましを使わずに、沸騰したお湯をそのまま注ぎいれてください。

6-4.30秒待つ

ほうじ茶の浸出時間は30秒ほどです。

色の濃さの好みはありますが、浸出時間を長く置いても成分がたくさん出るということはありません。

ほうじ茶を初めとする日本茶は、通常二煎目までで成分が出尽くし、風味もなくなってしまいます。三煎目は淹れずに、茶葉を取り替えて飲むようにしてください。

まとめ

今回は、ほうじ茶の効能について、ほかの飲み物との成分の違いなどを含めてわかりやすくお伝えしました。

ほうじ茶の効能は、主に以下の4つです。

そしてほうじ茶の効能を支えるのは、以下の3つの成分です。

体にうれしい効能がいっぱいのほうじ茶ですが、カフェインが含まれていることから、気になる方は以下の表を目安に量を加減してください。

1日あたりのカフェイン最大摂取量の目安
対象 1日あたり制限量 湯呑み一杯(130ml)の
ほうじ茶で換算
健康な成人 400mg以下 15杯以下
妊婦または妊娠を希望している人、授乳中の人 200mg以下 7.5杯以下
子ども 4〜6歳 45mg以下 1.5杯以下
7〜9歳 62.5mg以下 2杯以下
10〜12歳 85mg以下 3杯以下
13歳以上 2.5mg/kg 体重以下 体重50kgで4.5杯以下

ほうじ茶は、以下のような方に特におすすめできるお茶です。

ほうじ茶は安価なうえ、スーパーやコンビニでも気軽に入手することのできるものです。ぜひ今日からほうじ茶を日常的に取り入れて、うれしい効能を手に入れましょう!

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