ダイエットや美容に効果があるとして人気の高いプーアル茶。
しかし中には、
「ダイエット効果があるなら、危険なお茶なのでは?」
「飲むときに注意すべき点はないのかな?」
と気になっている人もいるのではないでしょうか。
結論から言うと、プーアル茶は注意が必要な危険なお茶ではありません。
プーアル茶は中国茶の一種ですが、原材料であるお茶の樹は緑茶やウーロン茶などと同じです。
プーアル茶は私たちの生活になじみのある緑茶やウーロン茶と同じように、安心して飲むことができます。
とはいえ、プーアル茶は水ではなくお茶です。お茶は嗜好飲料ですから、飲むときに注意すべき点はいくつかあります。
▼プーアル茶の注意点5つ
①プーアル茶は種類によって特徴が違う ②食前にガブガブ飲まない ③就寝前に飲まない ④頻尿・下痢・不眠の症状が出たら控える ⑤商品によっては洗茶が必要なものもある |
またプーアル茶は2種類あり、それぞれに特徴や注意点も異なります。
この記事では、プーアル茶で注意すべき点や種類ごとの特徴などを解説していきます。
最後までお読みいただくと、プーアル茶を安心して飲み続けられるようになるでしょう。
こちらのページで「静岡県産の”国産プーアール茶”」を紹介していますのでご覧ください。
1. プーアル茶で注意すべき5つのこと
冒頭でお話したように、プーアル茶は副作用がなく、安心して飲むことができるお茶です。
とはいえプーアル茶はお茶ですから、水の代用品として飲むのはおすすめできません。
この章ではプーアル茶を安心して飲むための注意点を5つ解説していきます。
1-1.プーアル茶は種類によって特徴が違う
1つ目の注意点は「プーアル茶は種類によって特徴が違う」ことです。
プーアル茶は「熟茶」と「生茶」の2種類があり、それぞれ特徴が違います。
プーアル茶の本場・中国では、中国茶は茶葉の発酵度の違いで「温性」と「涼性」に分類され、それぞれ効能が違うと考えられています。
簡単に説明すると、
●温性は<体を温めるお茶>
●涼性は<体を冷やすお茶>
という認識です。
プーアル熟茶は「温性」、プーアル生茶は「涼性」に分類されています。
熟茶と生茶の特徴や注意点については、それぞれ追って詳しく解説しますが、ここでは2つの違いについて把握しておきましょう。
種類 | 区別 | 効能 | NGな人 |
熟茶 | 温性 | ・ダイエット・脂肪分解・消化促進・胃腸の調子を整える | ・発熱時・熱がこもりやすい人 |
生茶 | 涼性 | ・ダイエット・脂肪分解・消化促進・胃腸の調子を整える・二日酔い | ・生理中・冷え性 |
このように、熟茶と生茶では効能は重なる部分が大きいですが、NGな人は異なります。どちらを選ぶかで、体質的に合う・合わないもあるでしょうし、期待する効能を得られないこともあります。
1-2.食事前にガブガブ飲まない
2つ目の注意点は「食事前に大量に飲まない」ことです。
プーアル茶には消化酵素・リパーゼが含まれるため、食前に大量に飲むと胃に負担がかかります。
プーアル茶は脂肪分解効果が高いお茶として知られており、中にはダイエット目的として食前に飲むという人もいらっしゃるでしょう。
食前に少量であれば飲んでも問題ありません。しかし、リパーゼは食物中の脂肪分解を担いますから、ダイエット効果を期待するなら、食事中または食後に飲むのがおすすめです。
プーアル茶を食後に飲むことで、胸やけや胃もたれの軽減効果も期待できます。
1-3.就寝前に飲まない
3つ目の注意点は「就寝前に飲まない」ことです。
プーアル茶には微量ではありますが、覚醒作用のあるカフェインが含まれています。
そのため、就寝前にプーアル茶を飲むと寝つきが悪くなったり、睡眠の質が下がったりする可能性があります。
プーアル茶を含む嗜好飲料のカフェイン量は次のとおりです。
飲み物の種類 | 100mlあたりのカフェイン量目安 |
プーアル生茶 | 20mg |
プーアル熟茶 | 15mg |
玉露 | 120mg |
コーヒー | 60mg |
コーラ | 22mg |
緑茶 | 20mg |
紅茶 | 30mg |
ウーロン茶 | 20mg |
ご覧のとおり、プーアル茶のカフェイン量はコーヒーの3分の1程度です。プーアル茶はコーヒーよりもカフェインがかなり少ないので「寝る前にコーヒーを飲んでも平気」という人は問題なくお飲みいただけます。
しかし、カフェインの影響を受けやすい・気になる人は、就寝前にプーアル茶を飲むのはやめておきましょう。カフェインの持続時間は個人差がありますが、一般的には2~4時間とされています。睡眠への影響を考えるなら、プーアル茶を飲むのは就寝4時間前までにすると安心です。
プーアル茶のカフェイン量は、発酵方法の違いなどから商品によって差が出るものです。
正確なカフェイン量は商品によって異なりますから、パッケージを確認しておきましょう。
プーアル茶のカフェインについては「プーアル茶のカフェイン量は?他のお茶との比較とプーアル茶の効能一覧」で詳しく解説していますので、参考にしてください。
1-4.頻尿・下痢・不眠の症状が出たら控える
4つ目の注意点は「頻尿・下痢・不眠の症状が出たら控える」ことです。
プーアル茶にはカフェインが原因の利尿作用があります。利尿作用は2週間くらいで落ち着くのが一般的です。もし2週間を経過しても頻尿の症状が出るようなら、摂取量を控えましょう。
また、プーアル茶に含まれるカフェインやタンニンの耐性には個人差があります。人によっては、お腹が緩くなる、寝つきが悪いなどの症状が出るかもしれません。体調不良を感じたら、飲むのを控えるといいでしょう。
プーアル茶は副作用がなく、誰でも安全に飲めるお茶ですが、体質的に合う・合わないは当然あります。
●紅茶は飲めるけど、コーヒーを飲むとお腹が痛くなる ●緑茶は飲めるけど、ウーロン茶を飲むと下痢をする |
上記に該当する人がいるように「プーアル茶を飲むと体調不良になる人」がいても不思議ではありません。
あくまで可能性の話ではありますが、プーアル茶を飲んで体調に違和感を持ったら、まずは飲む量を減らしてみることをおすすめします。
とはいえ、プーアル茶を飲むことで体調不良になるのは稀です。プーアル茶の副作用については、こちらの「プーアル茶には副作用があるの?体調不良になる3つの原因と対処法」で詳しく解説しているので、気になる方は参考にしてください。
1-5.商品によっては洗茶が必要なものがある
5つ目の注意点は「商品によっては洗茶が必要なものがある」ことです。
洗茶とは「初めのお茶をすぐに流して捨てる」行為を指します。
ティーバッグのプーアル茶は基本的に洗茶不要です。しかし茶葉の中には洗茶が必要なものも存在します。
プーアル茶は倉庫などで長期熟成・保管されるので、表面にほこりや汚れが付着しています。
そのため汚れを取り除く加工処理をしていない一部の茶葉は、飲む前に自分で洗茶しなければいけません。
プーアル茶で洗茶をすべきかどうかはパッケージの記載を確認して判断しましょう。
「洗茶の必要がない」「一杯目から飲める」などの記載がない商品は、洗茶をしてから飲むと安心です。
2. プーアル熟茶の特徴と注意点
日本で流通するプーアル茶のほとんどは熟茶(じゅくちゃ)です。プーアル茶というと、熟茶を指しているケースも目立ちます。ここではプーアル熟茶の特徴と注意点を解説していきます。
2-1.特徴
プーアル熟茶は、人工的に麹カビ菌をつけて熟成を促す「渥堆(あくつい)」という工程を経て作られたお茶です。
まろやかな味と独特の香りが特徴です。
中国茶の区分では「温性」。体を温める作用があるので、秋から冬にかけて飲むのに適しているお茶とされています。
2-2.プーアル熟茶を飲むときの注意点
プーアル熟茶を飲むときの注意点は次の2つです。
①効能を期待するなら適温で飲む
②発熱時に飲まない
順番にお話していきます。
2-2-1.①効能を期待するなら適温で飲む
1つ目の注意点は「効能を期待するなら適温で飲む」ことです。
プーアル熟茶の効能を活かすためには、適温で飲むのが一番です。適温とは、熱すぎず・冷たすぎない温度を指します。
プーアル茶は一般的に90~100℃の沸騰した湯で入れますが、水出しも可能です。
温冷どちらでもおいしく飲めますが、効能を意識するならやはり適温がベスト。中国では体調や季節によってお茶を飲み分けて健康維持に役立てています。
2-2-2.②発熱時に飲まない
2つ目の注意点は「発熱時に飲まない」ことです。
プーアル熟茶は体を温める「温性」に属するので、発熱時に飲むと体を不必要に温めてしまいます。発熱時に飲むなら涼性のプーアル生茶を選びましょう。
2-3.プーアル熟茶を飲むのが特におすすめな人
ここまでご紹介した特徴を踏まえて、プーアル熟茶を飲むのが特におすすめなのは以下に該当する人です。
▼プーアル熟茶を飲むのが特におすすめな人
・冷え性・高齢者・胃が悪い |
プーアル熟茶は体を芯から温めますから、冷え性にお悩みの人は取り入れてみるといいでしょう。
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3. プーアル生茶の特徴と注意点
では次にプーアル生茶の特徴と注意点を解説していきます。
3-1.特徴
インターネット環境が整ったことで、近年はプーアル生茶も手軽に購入できるようになりました。
プーアル生茶は、生産したお茶を長い時間をかけて自然発酵させたものです。そのため価格は熟茶よりも高めに設定されています。
プーアル生茶は中国茶の区分では「涼性」に属し、体を冷やす作用があると考えられています。中国では主に暑い季節に飲まれるお茶です。
3-2.プーアル生茶を飲むときの注意点
プーアル生茶を飲むときの注意点は2つです。
①宵越しのお茶はNG
②生理中や冷え性の女性は控える
順番に解説していきます。
3-2-1.①宵越しのお茶はNG
プーアル生茶は宵越しのお茶を飲んではいけません。宵越しのお茶とは「淹れて一晩経過したお茶」を指します。
なぜ宵越しのお茶がダメかというと、お茶に含まれるカテキンが一晩で酸化するからです。カテキンが酸化するとタンニンになり、宵越しのお茶を飲むことでタンニンを多く摂取することになります。タンニンを過剰摂取すると、吐き気や下痢の症状が出る人もいるので気をつけましょう。
3-2-2.②生理中や冷え性の女性は控える
プーアル生茶は体を冷やす作用のあるお茶です。そのため生理中や冷え性の女性は控えるようにしましょう。
中国では、生茶を大量に飲むことで子宮が冷えるとされており、生理中の女性は「生理痛がひどくなる」として飲用に注意しています。
3-3.プーアル生茶を飲むのが特におすすめな人
プーアル生茶の特徴を踏まえて、飲むのが特におすすめな人は次のとおりです。
▼プーアル生茶を飲むのが特におすすめな人
・熱がこもりやすい人・免疫力をつけたい人・飲酒の習慣がある人 |
プーアル生茶は緑茶に近いお茶なので、熟茶よりもカテキンが豊富です。そのため免疫力向上が期待できます。またプーアル生茶は肝臓の働きを助けて二日酔いを緩和する効果があるとされています。飲酒の習慣がある人にもおすすめできるお茶です。
3-4.プーアル生茶を飲むのに注意が必要な人
最後にプーアル生茶を飲むのに注意が必要な人をまとめました。
▼プーアル生茶を飲むのに注意が必要な人
・生理中の人・妊娠中の人・授乳中の人・子供・痛風の人 |
プーアル生茶は体を冷やす涼性のお茶であることから、生理中などの女性にはあまりおすすめできません。また熟茶よりもタンニンが多く含まれることから、痛風の人も飲む量に気をつけたいところです。
まとめ
この記事ではプーアル茶の注意点を解説しました。
最後に記事のおさらいをしましょう。
プーアル茶は副作用がなく、誰でも安全に飲めるお茶ですが注意すべき点は5つあります。
▼プーアル茶の注意点5つ
①プーアル茶は種類によって特徴が違う②食事前にガブガブ飲まない③就寝前に飲まない④頻尿・下痢・不眠の症状が出たら控える⑤商品によっては洗茶が必要なものもある |
プーアル茶には熟茶と生茶の2種類があります。
違いをまとめると以下のようになります。
種類 | 効能 | 注意点 | 特におすすめな人 | 注意が必要な人 |
熟茶(温性) | ・ダイエット・脂肪分解・消化促進・胃腸の調子を整える | ①効果を期待するなら適温で飲む②発熱時に飲まない | ・冷え性・高齢者・胃が悪い | ・発熱時・熱がこもりやすい |
生茶(涼性) | ・ダイエット・脂肪分解・消化促進・胃腸の調子を整える・二日酔い | ①宵越しのお茶はNG②生理中や冷え性の女性は控える | ・熱がこもりやすい・免疫力をつけたい・飲酒の習慣がある | ・生理中・妊娠中・授乳中・子供・痛風の持病がある |
プーアル茶は注意が必要な危険なお茶ではありません。
飲むタイミングや量さえ気をつければ、健康維持やダイエット効果が期待できます。
この記事を参考に、安心してプーアル茶を楽しんでいただけると幸いです。